Rock

 

 ロックがなんであるかを感覚的にわかっている人ってそう多くはないと思っている。それは演っている人の中にあっても同じく。マルタニカズの言葉を借りれば、プラグマティックにわかっている人はいるにしても・・・。マルタニカズという人はその感覚を共有できる数少ない人の一人だ。あの人のことだから、そういう感覚さえいとも簡単に言葉にしてしまえるとは思うけど。

 

 例えばニール・ヤングはただの下手ではないし、それは誰にも真似できない領域にある究極のロックで、彼自身がその権化である。中島らもも言ったけれど「ロックはジャンルではなくて、その精神状態のこと」なのだ。

 

 

 一昨日のライブは「クラプトンより俺の方がうまい」(それは一概に間違っていないと実は俺も思います)と言い放つマルタニさんとの久しぶりの共演でもあった。(ここでも書いたことはあるが、クラプトンは決して上手い人ではないと俺も思っている。クラプトンより上手い人なんてごまんといるし。ちなみに、そういうことも含めて、というかだからこそ俺はクラプトンが好きなのだけれど)角は幾分取れたけれども相変わらずマルタニさんはマルタニさんだ。そのマルタニさんと一曲だけではあったものの一緒にギターを弾いた。「ア〜ンツ!」と呼ばれてソロを取り、そして彼がソロを取り、やがて二人のソロがかぶると、四半世紀ほども前に一緒にやっていた頃の感覚が一瞬で蘇った。それはなんだかとても気持ちがよかった。

 

 

 お客さんは多いとは言い難かったけれど、そんなことはものともせずうちのバンドは踏ん張っていたし、バンドの連中とこうして久しぶりにライブを演れたことがとても嬉しく、そしてとても楽しかった。そう言えば、それは以前からそうだったし、マイナーで流行らない音楽を志向する我々の宿命のようなものかとも思う。マルタニさんが「モトキちゃん、音楽やりや」と妙にしおらしく俺を励ました。そういう俺もやっぱり「やり続けないといけないなあ」と強く思った夜だった。ひ弱で軟弱な消化液を最大限振り絞り、ボーダーレスに音楽を消化して、また演りたいと、静かにしかしメラメラと思っているところ。

 

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明日はライブ

 

 散らかったまんまのデスクをほったらかしにしてリハーサルに出かけるところ。明日はいよいよAsian Sonic Ensembleの復活ライブで、デスクの様相さながらそわそわと落ち着きがなくなって来た。展示会シーズンやリリースを控えて、そもそも忙しいということもあるのだけれど・・・。明日はそういう雑事を忘れ、ライブをせいぜい楽しもうと思うのである。よい夜になりそうな、そんな予感。

 

 そんなわけで、しつこいようですが、明日はボーダーレスなガンツトイトイトイの夜にどうかいらっしゃっていただきたい。イベントに出演するうち以外のバンドも必見です。

 

 

 鳴っているのはチーフタンズとライ・クーダー、それからメキシコのアーティストがコラボレーションするアルバム。まさにボーダーレス脱国境的音楽だ。聴いていると少し気分が落ち着いた。さてと、出かけることにするか。

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岡部わたる

 

 何事に拠らずフラットな姿勢というのか、彼のそういうたたずまいのようなものが俺はとても好きだった。もちろんプレーにおいても。いつだったか、何かとコンプレックスのある俺に、上手いでも下手でもなく「アンツは下手じゃないよなあ」と言ってくれたことがちょうどいい褒め言葉で、これが妙に嬉しかったことを覚えている。

 

 ガイアコテカという大人数のバンドで彼とは共演したし、俺がいた中島らも & Mother's Boysの二代目ドラマーが彼だった。決して共演歴は多いとは言えないけれど、いろんな意味で怒涛だった中島らも & Mother's Boysのライブと、あのレジェンダリーな2004年の中島らも追悼ライブを一緒に駆け抜けた戦友として、俺と彼の間にはきっとなんらかの絆があるものと勝手に思っていた。

 

 写真は2年半ほど前にその中島らも没後10年のイベントでMother's Boysを再結成した時のもの。「またやろうぜ」と言って別れたのが最後になるとは思いもよらなかった。

 

 

 土曜日の朝にうちのパーカッションのニシノから「岡部さんが亡くなられた」とのメール。その「岡部」が一体誰なのかわからず問い返してみる。さらには彼とはあまりにも親交の深いベースのビンちゃんにLINEを入れてみる。同時に現在進行形で彼とバンドを共にするアコーディオンのサチエちゃんにLINEを入れる。帰ってくる答えは同じく「そうらしい」だった。一連のメールの意味を飲み込んだら、ようやく、そして意外なほど涙が溢れた。

 

 彼とは同い年だ。あまりにも早い、そして突然の別れだった。棺桶の中のその顔はまるで少年のようなあどけなさを未だ残していて、居合わせた誰もがうまく実感を持つことが出来ないでいる様子だった。告別式に一緒に参列した中島らも夫人のミーさんが「笑ってるようだったね」と言った。

 

 

 今週のライブは彼に捧げようと思う。うちのビンちゃん、サチエちゃん、ニシノ、そして俺他、直接的間接的に少なからず彼とは親交があるから。わたるちゃん、ありがとう。安らかに。

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Live !

 

 浪速のカエターノを自称するマルタニカズという人のライブイベント「マルタニカズ周辺の音楽」に出演させてもらうことになっていて、それがもう来週なのである。ちなみにそのマルタニカズ氏とはかつてバンドをやっていた時期もあり、音楽的にかなりの部分で影響を受けた俺です。あるいは矯正されたというのが正しいのかもしれないけれど。

 

 イベントではAsian Sonic Ensembleというバンドを数年ぶりに復活させる。今回のメンツは当時からは2名減って1名増え、総勢9名の比較的大所帯。その人数の多さがネックとなり身動きが取れないことも多々あって、その辺が活動を停止させた一つの原因ではあるのだけれど、それでも大人数というのはこれがとても楽しいのだ。はっきり言ってギター弾きとしてはほとんど不器用といってもいい、そんな俺にもかかわらず、とってもボーダーレスな音楽を展開してしまうのがこのバンドのチャームポイントではある。

 

 20日の晩にお時間のある大阪近郊の人は、西天満のガンツトイトイトイへどうかいらっしゃっていただきたいもの。我々の出番はおそらく20時前後です。

 

 大人数のバンドって一体感のマジックがあって俺は好きなのだ。でも大人数だと余計にバンドを運営することには四苦八苦するもの。今回もそうだけれど、そもそもリハーサルにだって全員が揃うことなんてどっちかというとまれなのだから。それにそういう物理的なこと以外に時には独裁的リーダーシップが不可欠なこともある。その辺りに疲れてしまっていたというのは否めない。

 

 それでもこの頃はやっぱり演りたいという衝動が復活しているのもまた事実。だから今回は、なるべく民主的にやることで少々責任逃れしてしまっていた反省を込め、Ants Motoki & The Asian Sonic Ensembleという名義にして責任の所在をはっきりさせることにする。今後はこのメンツでもたまにはやりたいし、それ以外にもごく少人数でAnts Motoki & The〜の名義でやることを考え始めております。

 

 というわけでイベントあったらぜひ呼んでちょうだい。

 

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不死鳥

 

 ウケればしつこいというのは俺の性癖かもしれないけれど、ま、しかし、火事の災厄から10年目の次の年が酉年だったというのは何かの縁ではある。というわけでHEADZ別注の今年の干支ルアーはFire RedのFirebirdということになった。

 

 

 それにしても災厄の後もなんとかやって来れたのは、そのしつこい性癖が功を奏して(あるいは災いして)のことかもしれないなあと、改めて思う新年だ。

 

 

 Beat Kingはうちのフラッグシップ的プラグでこの別注にはふさわしい。しかも旧型の復刻版であるから重みもある。

 

 Gaucho+は意表を突いたかもしれないが、これはGauhoのスピンオフ的プラグで、両者ともに実はとても優秀なプラグであることはあまり知られていない。ちなみにテールにフックが付くプラグは津波ルアーズには非常に珍しいのです。これは速いアクションを想定して、フッキングを重視したというのがその真相。

 

 

 もちろん言わずと知れたMighty Arrow Miniもフラッグシップと言っていい。Mighty Arrowシリーズの「ただ引き」は今となってはその威力が忘れられた感がなきにしもあらずではあるけれど、今も絶大な効用があるということは間違いない。

 

 いずれにもTsunami Huntersの誇らしげなFirebirdプレートが付いてます。お求めはもちろんHead Huntersにて。

 

 

 昨夜届いた釣果はその名も還暦伊東さんからのもの。ここのところ相方は釣るものの、伊東さんは不調ということが続いていたのだけれど、ここにきて釣ってしまうところはいぶし銀の凄みと言っていい。そのしぶとさは津波ルアーズのしつこさなみか。いやいや俺も見習うべきだ。

 

 

 そんな還暦師匠に捧げるのはレディー・デイ。あえて悪声と言ってしまうけれど、それが誰をもよせつけない凄みの元だ。マイナスがプラスなのだ。ここに収められたのは彼女の絶頂期のものなのだけれど、末期のさらにヤバい声のものだって痛切が故に凄いというのは通説だ。あ、韻踏んじゃった。

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